子が親のために尽くすような行動が見られる場合もある。アリやハチなど社会性昆虫では働きアリ(バチ)が女王の世話をし、その子供を育てる。同様に、親の手助けをして親の子の世話をする行動は鳥などにも見られ、ヘルパーと呼ばれる。また、これらの例では親の育児を手伝うのだから、兄弟姉妹に対する利他行動とも言えるが、親以外の個体の子育てを手伝う場合もある。この場合ヘルパーは親(巣の主人)が死んだ後にその縄張りを受け継いだり、子育ての方法を学ぶことによって結果的に自己の適応度を高めている利己行動だという指摘もある。
群れをつくって暮らす動物の場合、群れの中で一定の役割を演じる為に、その個体にとっては利益になりそうにない行動が観察される場合もある。
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例えばサルやシカの群れでは、見張り役がある程度決まっていて、敵が近づいたのに気づくと警戒音を発するなどの目立つ行動をとる事で群れの他個体にこれを知らせる。また、リーダーが敵に対峙して他の仲間を守る行動をとる場合もある。ただし、警戒を発する行動が、その個体にどの程度の危険を増やすかを見積もるのは難しい。
ライオンのように群れで獲物を狩る肉食獣では、おとりとして脅かして追う係と追われて来た獲物を捕まえる担当に分かれている場合もある。この場合、追う係は獲物を捕らえることができない、という意味では利他的である。社会性昆虫にもこのような労働や作業の分業が見られる例もある。